忙しい広告漫画家を助ける作画時短テクニック

手を抜かず魅力的な広告漫画に仕上げる時短テクニック

漫画は、時間をかけて作画すればクオリティの高い作品を作り上げることができますが、広告漫画のように限られたページ数と納期を考えると丁寧に描くことにも限界があります。ここでは広告漫画を短時間で手を抜かず仕上げるテクニックを紹介します。

1.3D素材を活用する

背景や小物、精密機械など、作画が大変なものでも3D素材があれば一瞬で作画することが可能です。

クリップスタジオで配布している3Dオブジェクトや、3D素材集を使うことで作画時間を大幅に短縮することができます。パースを崩さず難しい構図やポーズを組むことができるので、構図の凝った作品にも欠かせない素材となっています。

3D素材集

そのまま使える! 3D背景デジタル素材集 住空間(部屋・住宅・インテリア)編

超時短! 3D背景素材集【部屋・住宅編】

2.線画素材集を活用する

3Dを組むことが苦手、もっと簡単に素材を活用、というしたい方には線画素材集がおすすめです。線画素材集には、JPEGやPNG、レイヤー分けされたPSDデータがあるので、3Dより簡単に緻密な背景を配置することができます。

メリット

  1. 3Dより簡単に配置できる
  2. 3Dを線画化するより線が綺麗
  3. レイヤー分けされたPSDデータがあると使いたい部分だけ反映できる

デメリット

  1. 3Dのように自由に組み換えができない
  2. 使いたい素材があるか分からない

―キャラポーズ入り背景集 基本の室内・タウン・自然編―

CLIP STUDIO PAINT ブラシ素材集 モノクロイラスト/マンガ編

※広告漫画案件の中には、商業利用が可能な素材も使用NGと注釈がついている場合があります。トラブル回避のため、素材を使う前に確認しましょう。

3.素体のテンプレを作る

広告漫画は似たような構図を使用することが多いので、よく使う角度の素体テンプレート(年齢別、性別、ポーズなど)を作る方法もあります。

自分で素材を作ることになるため、完成まで手間がかかりますが一度作ってしまえば、時短且つ高品質な漫画を仕上げることが可能です。

4.下書き工程をスキップする

漫画制作の一般的な流れは、

  1. ラフ
  2. 下書き
  3. 線画
  4. 着彩
  5. 仕上げ

となります。

下書き工程をスキップし、ラフから線画作業に入ることで制作時間を短縮することができます。また、上記のように素体テンプレートを使ったり、ラフ時点で下書き相当の書き込みをしたりすることで1工程をスキップすることもできます。

5.カラーパレットを登録する

よく使う肌色や洋服の色、影を含めてカラーパレットに登録しておくことで色の選択時間を短縮することができます。

クリップスタジオにはカラーパレットが無料で配布されていますので、参考にしながら自分の絵柄にあったカラーパレットを作りましょう。

6.フォルダセットを作る

広告漫画は、納品後に漫画制作会社が編集することがあるため、セリフ・人物・背景・効果などをそれぞれ別フォルダに保存して納品するよう指定されることがあります。

1コマごとにフォルダを作ると相当な時間がかかってしまうため、それぞれのフォルダを事前に用意した広告漫画用テンプレートを作っておくと便利です。

 また、人物フォルダの中にも肌色や服、髪の毛といった細かいフォルダを作っておくことでレイヤーが増えても迷子がなくなり作業効率がアップします。

7.ショートカットを設定する

クリップスタジオには便利なショートカットキーがあります。ツールをタップして選択するよりキーボードで選択した方が早いので扱えるようになると便利です。

またショートカットキーは自分で作り変えることもできるので、ご自身が使いやすいよう組み替えてみてください。

iPadなどキーボードが備え付けられていない機材は、Bluetoothのキーボードやテンキーデバイスで設定することで、PCと同様にショートカットを使うことができます。

8.アナログと併用する

デジタルよりアナログ作画が早い場合、下書きまでアナログで行ってそれ移行はデジタル作業にすることでスピードアップする作家もいます。

9.デュアルモニターの設置や最新の機材を用意する

デュアルモニターは、参考資料を見る画面と制作画面を分けることができるため、都度画面を切り替えるタイムロスがなくなります。また最新機材は性能が良いので、データの読み込みが早かったり、フリーズしなかったりと制作環境の改善が見込まれます。設備投資は、作画時短テクニックとは別の観点でスピードアップすることができます。

広告漫画時短テクニックまとめ

限られた時間でクオリティの高い広告漫画を納品するために、いろいろな時短テクニックを活用してみてください。

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